角角ストロガのフ

角田ルミによるゲームプロデュースユニット
キャッシュゲームの極意

キャッシュゲームの極意

テーブルに着いたとき、私は常に対戦相手を分類し、相手がどんなプレイをするのかを探っている。一生懸命にその作業に取り組み、得られた情報を駆使することで、多くの場合、優れた決断を下せる。

相手は目の前のカードだけに心をとらわれているような初心者か、それとも私の目をそらすためにさまざまなレベルの心理学を駆使するプロのトッププレイヤーだろうか?「ノーフォールデム(誰も降りない)・ホールデム」なのか、それとも、プレミアムハンドを忍耐強く待つ「ロック」なのか?何でもかんでもべットを仕掛けてくるアグレッシブプレイヤーなのか。それとも、どんなブラフに対してもけっしてフォールドしない「コーリングステーション」なのか?最近、大きなポットを獲ったのか、あるいは大きく負けたのか?ティルトに陥っているのか。

配られたカード以外にも、ずっと多くの要因について考えなくてはならないのは明らかである。当サイトに紹介されたハンドでは、相手について得られた情報で最も大事だと思われるものも書き記す。図に書いてあるスタックサイズ(持ちチップ量)は、ブラインドとアンティを払い、アクションを行ったあとのスタックサイズである。

ワールドシリーズオブポーカー(WSOP)やワールドポーカーツアー(WPT)のようなトーナメントは、ニュースの見出しを飾る。しかし、キャッシュゲームこそが”本物”のポーカーであると信じている純粋主義者も多い。

キャッシュゲームなら、バッドビートで飛はされて閉め出されることはない。少なくとも、財布に支払いを続ける金がある限りの話だが。ショートスタックの存在や、ブラインドやアンティが上がるといった人為的制約もない。相手から効率良くチップを奪うことが最適な戦略となる。(特にこれで食っているプロにとって)一番のポイントは、長い目で見れば上手いプレイヤーが最後には勝ち、下手なプレイヤーは最後には当然の報いを受けるということである。

キャッシュゲームの本質は、長期的な結果にある。したがってその目的は、少しでも期待値がプラスとなる決断を下すことである。トーナメントにおいては、確率的にわずかに有利(例えは勝率が55%対45%)だとしても、負けたら飛んでしまうという状況ならば全チップを突っ込んで、「ギャンブル」をするのは、一般的に言って間違いとなる。それに対して、キャッシュゲームでは、十分なバンクロール(資金)がある限り、統計上有利なプレイは常にベストプレイとなる。もちろん運に見放されることはあるだろうが、一貫してクオリティの高い決断をするプレイヤーは、短期的な変動があっても生き残り、次第に優位に立っことだろう。願うことなら、ずっと優位に立ちたいものだ。ずっと、ずっと優位にだ。

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