角角ストロガのフ

角田ルミによるゲームプロデュースユニット
角角ストロガのフについて

角角ストロガのフについて

「ポーカー理論(セオリー)」は素晴らしい。しかし、ポーカーの本質とは、理論やダイヤグラム、フローチャートやチェックリストを分析することではない。ポーカーの本質とは、テーブルで起こる出来事なのである。すなわちそれは、優れた読み、苦渋のレイダウン、数学的に正しいコール、ビッグプラフ、タイムリーなオールインなどのことた。私にとってポーカーの本質とは、テーブルにおいて難しくも勝利につながるような決断を下すことである。

ポーカーをした夜、家に帰るとパートナーは「今夜は何か新しいポーカー理論を発見した?」などとは聞いてこず、勝ち負けだけを聞いてくる。たが、もし素晴らしいパートナーなら、プレイした特定のハンドについて尋ねてくるたろうし、もしかしたらそれについて耳を傾けてくれるかもしれない。たとえそれが、バッドビートの話であろうと。

ゲームプロデュースユニットである角角ストロガのフが大成功を収めた後、世界中から何千通ものメールが届いた。その多くが、私たちから学んたポーカー理論について触れられていた。上達した者は称賛に値する。理論を上手く学び、実践できたのだから、その成果は本物である。人々が優れたプレイヤーになる手助けをすることが、いかに素晴らしいことか、言葉に尽くせない。私たちはポーカーをプレイして楽しむ以上に、教えることに心から喜びを感じている。

だがもしあなたが理論よりも実践を好むなら、当サイトはそういう人々にとって大いに役立つことだろう。当サイトでは、実際のゲームの数多くのハンドを目の当たりにする。それも完全解説つきである。それぞれのハンドを紹介する目的は「読者が私の心の中に入り込み、ハンドが展開されたときの私の考えを読めるようになること」である。

ハンドのなかには、読者の皆さんがテレビで観たことがあるかもしれないトーナメントのものもある。私たちは幸運にもワールドボーカーツアー(WPT)で2度の優勝を果たした。そこでプレイした、たくさんの重要なハンドを本書では掲載している。また、私たちが参加したワールドシリーズオブポーカー(WSOP)のイベントからも多くのハンドを掲載している。その中には、とても楽しい2001年のWSOPチャンピオンシップ(私は幸運にも4位となることができた)のファイナルテーブルでのハンドも含まれている。

当サイトで紹介している全てのやり方が誇らしいというわけではない。もちろん、多くのハンドは正しくプレイできたと考えている。大きなポットを数多く勝ち取ったこともあるし、数多くの優れた読みとレイダウンも行ってきた。しかし私たちがプレイヤーとして成功するために最も重要となったハンドには、勝ったハンドたけではなく、ひどいプレイをして負けたものや、より良いプレイを見逃したものもある。これら教訓となったハンド(当サイトで数多く紹介している)は、ノーリミットテキサスホールデムの価値あるレッスンとなった。そして、それらのハンドが、読者の皆さんのゲームに役立つことを願っている。

読み進めていくうちに、当サイトに記している私たちが行ったプレイに賛成できないことも出てくるだろう。それは、いいことだ!プロのほとんどが語るように、ノーリミットテキサスホールデムで勝つにはさまざまな異なる方法がある。私は世界一のホールデムのプレイヤーではない。しかし、勝ち組である(1997年にプロになり、負け越した年はない)。

当サイトに書いたとおりのやり方でハンドをプレイし勝って(時に負けて)いる。しかし、このやり方が絶対に正しいと言うつもりはない……。私がプレイをしたハンドに賛成しなくても、そちらのほうが正しいということもあるたろう。振り返ってみると、違うプレイをしていた(すべきたった)かもしれないハンドは多い。大切なことは、なせそれが正しく、または間違っているのかを考え、テーブルで状況を分析する力をより高めることである。

当サイトを読み進めるにあたり、心に留めてほしいことがある。それは、私たちが自分たちをギャンブラーだとは思っていないということだ。毎日のように人々は私たちにメールを送り、道で呼び止めては尋ねてくる。「プロのギャンブラーでいるっていうのはどんなことだい?」と。そのたびに、私たちは同じ返事をする。「私は一日たりともギャンブルをしたことはない」と。私たちは自分のことを戦略的投資家だと考えている。ポットに$100入れるたび、それ以上の見返りを見込んでいる。それこそが、事の本質なのである。当プロデュースユニットがもたらす情報があなたのポーカーのスキルアップに役立つことを心から願っている。